平成28年度以来の札幌円山幼稚園教育の改革
A. 遊びの5本柱目として、<英語遊び>を保育の中に導入し、英語が好きになり、聞く力と表現する力を育てます!
- 平成30~32年の間に、小学校3年生で英語が必修化されます!
- 小学校で「お勉強」としての英語が始まる前に、お子さまが幼稚園という場で「英語って楽しいものなんだ!」と「遊び」感覚で好きになることが非常に大切です。「楽しみながら、だんだん英語が好きになる」、それこそが、学校に入ってから「英語が得意」になる近道です。
- 今からすぐにやることが大切です!
- 日本語をしゃべり慣れて、発声のための口やのどの筋肉が日本語仕様に変わり始め、外国語を日本語に翻訳して理解しようとする前に、つまり幼児が自然に言葉を覚える早い段階で、子どもに英語を親しませることが非常に重要だというのが定説です。
- 円山幼稚園の創出した独自のメソッドで、遊びながら、聞きとる力と話す力がつきます!保育の中で、しっかりした方法論に基づいたカリキュラム構成で「英語遊び」をおこない、バイリンガル教育をめざして着実な力をつけます!
- 方法
- 幼児の興味と関心をひきだす、バラエティ-に富んだプログラム
- 年齢と発達段階にあった、楽しいレッスン
- 幼児の集中力を考えた時間の配分
- 内容
- 英語を使った、歌、絵本、単語遊び、人形劇、スキット(寸劇)、ダンス、体操、ネイティブの幼児向けの動画の視聴などを積極的に取り入れた楽しいプログラム
- 講師
- 外国人と日本人の二人の英語講師が、本園の常勤教員として勤務しています。そのため、保育の中での「英語遊び」の他に、園での様々な活動・場所において、英語に楽しくふれる機会があります。
- 英語講師は、ニューヨーク、パリ、ジュネーブ、ダカールなどで、国際連合(国連)や欧米の企業で活躍してきた教員で、長年、海外や日本で英語を教えた経験も豊富です。特に、幼児の英会話教育では、遊びをふんだんに取り入れ、年齢と発達段階にあった楽しいプログラムを展開し、子どもの英語への好奇心と自信を高めることに尽力してきました。二人とも子どもと遊ぶのが大好きで、子どもの英語への興味を楽しく引き出します!
B. 保育室増築と全天候型園庭の落成により園舎が拡充されました
本園では平成27年4月から保育室増築と全天候型園庭の工事が開始され同年9月初旬に竣工しました。
- その主な理由は以下の3点
- 【よりよい教育環境】 限られた園の面積を最大限に有効に活用し、お子さまがよりよい教育が受けられるように環境を整備。
- 【安全な教育環境】 大切なお子さまの生命と安全を守ることを園運営の最優先課題とし、園児の外遊びや登下校がバスや自転車の出入りと競合し危険にさらされる恐れがないように園舎の全体配置やお子さまと保護者の皆さまの動線のあり方を再構成。
- 【施設型給付幼稚園に備えて】 平成29年度には、全国の多くの幼稚園が子ども・子育て支援新制度のもとに「施設型給付幼稚園」や「認定子ども園」に移行することが予想されます。本園も、平成29年度に「施設型給付幼稚園」に移行するにあたり、施設設備を拡充。
- 増築計画の全体像
- 増築は園の南側部分。しかし、そのために園庭部分がなくなることはなくそのまま存続させた上で、大保育室2つと多目的ホール兼小保育室1つを建造。
- 天井の高い新園庭は、全天候型なので雨や風が強い日でも寒い雪の日でも外で元気に遊ぶことができる土間になっていて、それは現園庭とつながっています。
- さらに新園庭部分の補光のために、増設部分の中央部は園庭部分から2階の天井にかけて吹き抜けになっています。天井にはアクリドームをつけて、明るい自然光が降りてきます。
- 園庭の広さはこれまでと変わりなく、園庭の北側部分と自己芝を敷きつめたピロティ部分と従来の園庭部分の3つは地続きでつながっています。したがって、遊び場はこれまでよりもずっと広くなり、子どもたちの遊びの動線もより多様になります。園児たちは、人工芝の部分を、なんと「忍者屋敷」と名付け楽しんでいます。
- 交通事故の危険を避けるために、園バスは南側道路で発着し、そこから園児が出入りすることになります。
- 大きな栗の木があり、草花の絶えない園庭は、砂場やジャングルジムを北側の端に移動し、落ち着きのあるたたずまいになりました。
C. 食育のいっそうの充実を
~給食を週1回から2回に(火・金は保護者の愛情弁当を、水・木は給食を)~
近年、保護者の皆さまの中で家庭の外で働く方や職場復帰を予定されている方などが増えてきているという、多様な子育て状況への対応という点から、また幼児教育により充実した食育を位置づけてほしい、偏食をなくしてほしい、小学校での給食に無理なく適応させたいとのご要望が強くあります。
そこで、平成25年に保護者のアンケートでの要望をふまえて週1回の給食を実施しました。それが大変好評だったため、令和4年度から給食を週2回にし、週2回の愛情弁当とのバランスを図り、好き嫌いをなくし、小学校での給食に無理なく適応できるようにしました。
また、<おひさま広場>での野菜の生長に関わり収穫の喜びを味わい自然の恵みに感謝し、それを用いてクッキングに取り組み、それを食する喜びを経験する一連の取り組みを車の両輪としてとらえ、食育の充実をよりいっそう図ることにしました。
D. 保護者アンケートによるご要望の受容
保護者の皆様からのご要望を受け、以下のことを実施しました。
- 従来の電話連絡網からメール連絡網に切り替え、正確で迅速な情報の発信に努め、保護者とのいっそうの緊密な連携を確保
- インフルエンザなどの感染症をはじめ園児たちのさまざまな病気傾向に適切に迅速に対処するためのマニュアルをつくり、園児たちの日常的な健康管理を徹底。また、感染症に対する考え方、臨時休園・学級閉鎖の基準、連絡のし方などについての保護者との連携を確保
- 保護者の皆さまの意向を大切にした楽しい親子遠足の実施
- <おひさま広場>で、野菜の生長に関わり収穫の喜びを味わい自然の恵みに感謝することを目的とし、一連の活動の総まとめとして位置付けた楽しい収穫祭の企画
E. 総合表現活動による意欲的な自己実現
- 【年少 けんぱあそびとその集会】 これは体育遊びの初期段階の教育であり、足腰の弱い年少児が転んだりつまずいたりしないようなしっかりした体の発達を促すための活動です。また、けんぱの活動では、体力づくりとともに、わらべ歌遊びや造形表現とも組み合わた総合表現活動としても位置づけています。
節目におこなう保護者を招いての集会では、初めはカエルになって行進、そして、仲間や保護者に励まされて、一人ずつ、リズムをしっかりとらえて、「けんぱ けんぱ けんけんけんぱ」を跳び、最後に、牛乳パックに輪ゴムをかけてカエル跳び遊びの造形遊びを親子で楽しみます。
- 【年中 総合表現活動】 和太鼓導入の前にダンボール太鼓をおこなうのは、演奏時に手首や肩をこわさないように慣れさせるためと、バチさばきの美しさや形を体得するためです。
また、澄んだ声で表情豊かにわらべ歌を歌いながら遊び、歌曲も歌います。
- 【年長 総合表現活動】 総合表現活動は日本古来からの座った挨拶で始まり終わります。口唱歌を口ずさみながら、しっかりとした美しいバチさばきをしながら、熱のこもった太鼓を叩きます。また、わらべ歌遊びや詩や早口言葉などを歌ったり唱えたりししながら仲間と楽しく遊んだり、盆踊りを踊ったりします。
F. 自画像教育の取り組み ~造形領域の向上をめざして~
これまで、造形遊びでつくった、こいのぼり、七夕飾り、父の日や母の日の作品などを持ち帰ったり、年度末には一年間の活動の成果をまとめてお渡ししています。
これらに加え、令和4年度から<自画像教育>にとりくみ、お子さまが対象をよく見つめ、いつくしみ、いろいろな発見ができるような造形表現を促しています。実際には、それぞれのお子さまが鏡を見ながら自らの顔や顔の部位を描くことにより、集中力や好奇心が育ち、造形遊びが真剣で充実した取り組みになるよう努めています。
G. 集中力とコミュニケーションのし方を育成
気持ちよくあいさつができる子、うなづきながらきちんと人の話を聞ける子、そして他者を思いやり人とのやりとりがじょうずにできる子に育つように努めています。
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